サムターンが固く感じる場合の原因と対処法‼︎

サムターンという名前はよく聞きますが、一体サムターンとは何なのか。

サムターンとは玄関や勝手口など扉の内側（室内側）に付いている、鍵を使わずに解錠や施錠を行う事のできるつまみの事を言います。

親指の事を英語で「thumb（サム）」、回転を「turn（ターン）」と言うのですが、親指でつまみを回転させて操作するのでサムターンという名前が付いております。

サムターンを回すとデッドボルト（扉側面にあるカンヌキ）が動き解錠・施錠を行う事ができます。

日々家の鍵を開けたり閉めたりしていると思いますが、長く住んでいる家や古い建物のにお住まいの方、サムターンの調子が悪いと感じた事はありませんか?

室外側からの鍵を差しての操作ではなく、室内側のサムターンを操作した際「固い」、「回しづらい」と感じる様であれば一度修理を行った方がいいかもしれません。

なぜサムターンの動作がしづらくなってしまうのか、動作不良を起こす原因を見ていきましょう。

サムターンを回した際に固かったり回しづらさを感じた時は、扉を開いた状態でもう一度動作確認を行なってみて下さい。

扉を開いた状態で動作確認をする事で、何が原因でサムターンが回しづらく感じるのかを明確にする事ができます。

もし扉を開いた状態でもサムターンが固く感じたり回しづらい場合は、「錠ケースの動作不良」が考えられます。

錠ケースになんらかの不具合が起きていると解錠や施錠時に支障が出る事が多く、錠ケースに問題がある場合は室内側のサムターンは勿論の事、室外側からの鍵を使用しての解錠や施錠にも同じ症状が出ているはずです。

この場合は、扉の中にある錠ケースを取り出し直接洗浄を行なわないと改善する事ができません。

経年劣化などにより錠ケース内の部品が破損していたりするケースもあり、この場合は錠ケースの交換、又は鍵一式（錠ケース、シリンダー、サムターン）の交換が必要になる場合があります。

サムターンはスムーズに回るけど、鍵を使用しての動作が固い場合はシリンダー側の動作不良となりますので、シリンダーの洗浄が必要となります。

扉を閉じた状態だと鍵は固いのに、扉を開いた状態ではスムーズに操作ができる場合は「ストライクの位置ズレ」が考えられます。

ストライクとは扉側面のデッドボルトを収める部分で、ストライクにデッドボルトが収まる事で扉が開かない様になります。

扉が閉まっている時は固く閉めづらいのに扉が開いた状態ではスムーズに回る場合、ストライクにデッドボルトが収まらず、縁に当たっている可能性が高いです。

ストライク自体がズレているのか、扉側が傾いたり歪んだりしているのかは実際に確認しないと分かりませんが、もしこの様な症状が起きているのであれば扉を閉めた状態でゆっくり施錠を行ってみて下さい。

施錠時に途中でデッドボルトがストライクにぶつかる感覚を感じると思われます。

途中で固く感じたらその状態で扉を開けてみて下さい。

中途半端な位置でデッドボルトが止まっている事でしょう。

この場合は、ストライクの位置をデッドボルトに合わせ調整する事で改善する事ができます。

ストライクの位置調整はネジを外しすぐに調整できる場合と、縁側の加工を行わないと調整できない場合があります。

加工が必要な場合は事前にお客様にお伝え致しますので、お客様判断後の作業となります。

サムターンが固く感じる際の原因を明確にする方法は分かりましたが、なぜ錠ケースが動作不良を起こしてしまうのかやストライクの位置がズレてしまうのかがまだ分かっていませんので分けてご説明します。

室外側の鍵を使用しての動作、室内側のサムターンを使用しての動作が共にしづらく固く感じる場合は錠ケースに問題があるとお話しましたが、なぜ錠ケースが動作不良を起こしてしまうのかというと長年蓄積された汚れが主な原因となります。

室内側には鍵穴のあるシリンダーが付いていますが、常に外側にある為、風で飛んできた埃やチリなどが鍵穴の中へと入り、鍵を差し込む事でより奥へと埃やチリは入っていきます。

そんな日々が何年も経過すると、中に溜まった埃やチリが大きな塊となり錠ケースの動作を妨げてしまう事になります。

なので、錠ケースが問題の場合は錠ケース内に溜まった汚れを落とす為、錠ケースの洗浄が必要となるわけです。

錠ケースの動作不良を防ぐには、日々の鍵の手入れが必要となります。

掃除機を使用し鍵穴からゴミを吸い取ったり、鍵穴専用の洗浄スプレーを使用する事で動作不良を防ぐ事ができます。

ストライクにデッドボルトが収まらなくなってしまう原因としては、古い建物であったり長年使用している扉の場合に起こりやすい症状となっています。

ストライクを固定しているネジが単純に緩んでいてストライクがズレてしまう事もありますが、よくあるのは扉の歪みによるものです。

室内側と室外側の温度差による扉の歪みであったり、地震や扉の開閉時の強さによる丁番の歪みなど原因は様々です。

扉の交換や扉を外しての調整となると大掛かりですし、ご自身では難しい上、業者に頼むとなるとかなり費用が高額になってしまいます。

その為、現在の扉に合わせてストライクの調整が必要となります。

熱による扉の反りに関しては扉の素材などでも変わり、自身では対処のしようがありませんが、扉の開閉時は勢いよくではなくゆっくり開閉を行う様に心掛けましょう。

サムターンが固く感じる場合は冒頭でもご説明した通り、扉を開いた状態で一度動作確認を行い原因を調べましょう。

ストライクに原因がある様であれば、ストライクの高さを把握した上でデッドボルトを出したまま扉を閉めデッドボルトとストライクの高さを見比べましょう。

高さがズレている様であれば、ストライクをデッドボルトの高さに合わせ調整しましょう。

ストライクの位置をズラせる程の幅がない場合は、幅を作る為の加工が必要となります。

木を削る木工用のノミや電動工具などがあればすぐに加工を行う事ができます。

錠ケースに問題がある場合は、扉に付いている錠前を取り外す必要があります。

シリンダーやサムターンを取り外した後に錠ケースを取り外す事ができます。

錠ケースを取り外したら、錠ケースに洗浄スプレーを吹き掛け汚れを落とします。

ある程度洗浄したらマイナスドライバーなどで錠ケースの動作確認を行えますので、動作確認を行い症状の確認をしてみて下さい。

まだ固く感じる様であれば洗浄が必要ですし、改善されている様であれば扉に取り付け直すだけになります。

ストライクの調整や錠ケース洗浄など、玄関の鍵の修理方法を詳しく説明している記事がありますのでご自身で修理をされる場合は是非参考にしてみて下さい。

又、錠ケースを取り外す際に玄関の鍵の外し方も種類別にご案内しておりますので、そちらも合わせて下記リンクよりご覧下さい。

ご自身では難しい場合や、分からない場合はお近くの鍵屋さんや【鍵猫】へ相談しましょう！

サムターンが固く回しづらい場合にご自身ではどうにもできない時、業者に頼み修理を行ってもらうのが一番ですが、費用によっては直したいものも直せませんよね。

鍵の修理を鍵屋さんに頼んだ際に掛かる費用と相場をご案内します。

錠ケースに問題がある場合は錠前分解後、錠ケースの洗浄を行います。

錠ケース洗浄を必要とする作業に掛かる費用は1箇所￥8,800〜16,500程になります。

錠ケース内の破損が見受けられた場合は修理が行えませんので、交換対象となります。

交換となった場合は、交換に使用する部品代が別途で必要となります。

ストライクに問題がある場合は現在のデッドボルトの位置に合わせ、ストライクの位置調整を行います。

ストライクの位置調整を必要とする作業に掛かる費用は1箇所￥8,800〜16,500程になります。

ストライクの位置調整を行える幅がない場合は、ストライクの穴の加工が必要となります。

加工が必要な場合は、一度お客様に確認を取らせていただきます。

お客様の判断後の作業となりますので、勝手に加工を行うなんて事はありませんのでご安心下さい。